皆さんこんにちは。ウィズコロナの夏が過ぎ、過ごしやすい秋もそろそろ終わり、次の新しい対策を考えなければいけない冬が近づいてきています 。

いかがお過ごしでしょうか?今回は風邪やインフルエンザ、そして新型コロナウイルスなど、流行性疾患の予防策について考えたいと思います 。

マスク着用は正確に

流行性疾患対策として、今年は特に新型コロナウイルス対策に、マスク着用が当たり前になりました 。これまでは、一般的に冬にこれらの疾患の流行があり、冬から花粉症対策の初夏にかけてマスクの着用が多かったのですが、今年は真夏でも熱中症にも気をつけながら、マスクの着用が必須となりました。

マスクの着用時には、口や喉、そして鼻の中の粘膜を保護するために、口元だけではなく鼻も覆うようにします。

これらの、体外により近い粘膜が乾燥したり、何らかの原因で傷が付いてしまったりした後、細菌の繁殖によって炎症が起こり、くしゃみや鼻水、せき、のどの痛みなどの症状が出てしまいます。

さらに、これらの粘膜が正常に働かなくなると、細菌やウイルスが体内に入り込みやすくなり、発熱や呼吸困難、肺炎などの症状を引き起こしてしまいます。

予防の栄養学

風邪であっても症状が出てしまってからでは、治療を行う必要があり、食事からの栄養摂取では改善することはできません。 そのため、そうならないようにする予防のための栄養摂取がとても重要になります。

特に、ビタミンA は皮膚や粘膜を健康に保つ働きがあり、レバー、うなぎ、卵黄などに多く含まれます。特にレバーには多量に含まれ、毎日100 g の摂取で過剰摂取の心配が出るくらい多く含まれています。

レバーは週に1回程度意識して食べるようにして、卵は一個くらいなら毎日食べていただきたい食品です。その他、モロヘイヤ、にんじん、トマトなどに多く含まれるカロテノイドは、体内でビタミンA が不足している時だけビタミンA として働き、ビタミンA が体内に十分にある時には、体内の酸化を防ぎ過剰な老化を抑えてくれるというふうに、人体にとって都合よく働いてくれます。これらの緑黄色野菜は3食の食事でしっかりと摂りたいですね。

また、細菌やウイルスといった身体にとって「異物」が侵入すると、それをやっつける「抗体」が体内で作られます。材料はたんぱく質を分解してできる「アミノ酸」ですが、アミノ酸から抗体が作られる時にビタミン C が必要です。

ビタミン C はレモン、オレンジ、グレープフルーツ、みかんなどの柑橘類や柿、キウイフルーツ、イチゴなどの果物、ピーマン、ほうれん草、ブロッコリー、春菊などの野菜に多いのですが、熱や乾燥にも弱く、水に溶けやすいので、加熱したり切ってから水洗いすると失われていきます。

そのため、生で食べることができる果物で旬のものを食べるのがいいですね。ただし、いも類にも意外とビタミン C は多く含まれ、加熱しても壊れにくいと言われています。これらの季節焼き芋もいいですね。

発酵食品

ヨーグルトや納豆などに含まれる善玉菌も、身体全体の免疫力を高めることが分かっていますが、様々な種類の善玉菌を含む食品が販売されていて、どの商品が良いのか迷われている方も多いのではないでしょうか?

そもそも人の腸内には約100種類、100兆個の善玉菌が生活していると言われています。そのため、どれか1種類の善玉菌を一生懸命取るというよりは、様々な食品から様々な種類の善玉菌を摂り、同時に善玉菌の栄養になる食物繊維やオリゴ糖を含む様々な食品を摂るのがよいということになります。

また、毎日摂取するということも大切なので、味の好みや摂りすぎない方がよいものが含まれるもの(漬物の塩分など)も考えて、やはり何事もそればっかりにならず、適度にバランスよく食べることが良いようです。 

【管理栄養士】坂元 美子


この記事は、宅配クック123の会報誌に、専門家(管理栄養士)の視点から「栄養」について書いていただいている物です。

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