免疫力アップで病気を予防しましょう

今回は体調を崩しやすい時期に意識して頂きたい「免疫力」についてお話します。

【管理栄養士】横原　夢見

免疫力とは何でしょうか

免疫力とは、「疫（病気）を免れる力」のことです。免疫は一度病気にかかったら二度とかからない、あるいは抵抗ができる生体反応です。

例えば、インフルエンザの「ウイルス」や「病原菌」などの体にとっての異物が体内に侵入すると、体の免疫システムが働き、侵入してきた異物から体を守ってくれます。

さらに、体内で発生した「がん細胞」などにも対応します。つまり、免疫力が低くなると、ガンやインフルエンザなどの様々な病気にかかりやすくなってしまうということです。

「腸」は、口から食べた食べ物を消・化吸収する場所ですが、外界から体内に入ってきた食品とともに「ウイルス」や「病原菌」などが侵入してくるリスクが高い場所でもあります。

そのため、「腸」の壁の内側には免疫を司っている免疫細胞が集中しており、身体全体の免疫細胞の約7割が「腸」に集まっているのです。

さらに、「小腸」の壁では、免疫細胞に身体に有害な偽物を学習させて訓練していることも明らかになっています。訓練された免疫細胞は「腸」で免疫に関与するだけでなく、血液の流れに乗って体中に運ばれて、「病原菌」や「ウイルス」を攻撃します。

そのため、免疫力を高めるには、「腸」の現状を良くすることが重要なポイントになります。

まずは、栄養バランスの良い食事をすることです。そして規則正しく食事を摂ることで、腸が活発に動き出します。

さらに、ヨーグルトなどの発酵食品のほかにも、食物繊維、オリゴ糖などの栄養素は、腸内細菌 を改善して免疫力を高めてくれますので、積極的に摂取するようにしましょう。

また、免疫細胞そのものを活発化させるために必要な栄養素もあります。

様々な成分が免疫力を高めるために効果があることがわかりましたが、腸内環境も、免疫細胞の働きも、人によって大きく異なります。免疫力を高める効果のある食材を意識しながらも、なんでもバランスよく食べることが一番です。

次回は体を「冷え」から防ぐ方法についてお話しします

この記事は、宅配クック１２３の会報誌「あはは」で、専門家（管理栄養士）の視点から「栄養」について書いていただいているモノです。

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