前回までは、エネルギーやたんぱく質をしっかり摂ること、食事をしっかりと噛むことのできる口の大切さをお話ししました。
今回は食事を美味しくかつ安全に食べるうえで重要なポイントについてお話しします。
噛みにくい・飲み込みにくいと感じたら要注意
食べ物がうまく噛めなくなったり、飲み込みにくくなることを「嚥下障害」といい、「脳卒中」などの後遺症や、加齢による体力の衰えに伴う機能の低下が原因として挙げられます。
加齢によるものは症状が徐々に進行していくため、自覚症状がありません。今まで普通に食べていたものが食べづらくなった、食事中に咳き込むことがある、と感じることはありませんか?
放置しておくと、食べにくさから食事量が減ることによる「低栄養」や、食べ物が気管に入り込む「誤嚥・窒息」を引き起こす恐れがあります。
ご自身の「噛む・飲み込む力」に合った食事の形態を選び、「安全」に食事をとることも健康の維持のためにはとても重要です。
自分に合った食品を選びましょう
「噛む力・飲み込む力」が低下しても、やわらかさや食事の形態を工夫すれば、安全に食事を楽しむことができます。
まずは3食の食事に欠かせない主食(ごはん)の固さが合っているか確認することから始めましょう。
個人差はありますが、飲み込みにくさを感じる場合は米飯よりも軟飯やお粥の方が安全です。
一人分を作りたい時は、
- 耐熱容器に白ごはん(50g)と水(100ml)を入れてラップをし
- 電子レンジで加熱500wで5分)
- 加熱後10分蒸らす
と手軽に無駄なく「おかゆ」を作ることができます。
おかずを作るのが面倒なときは宅配食の「やわらか食」「ムース食」を取り入れると手間なく無理なくかつ栄養素も十分に取り入れることができますよ
今回で、私の連載は終了となりますが、食事栄養の大切さを感じて頂けたでしょうか?
食べる事は生きる事の基本であり、人生の喜びです。
今後も皆様が楽しく充実した食生活で元気に過ごされます様、心より願っております。
【管理栄養士】山口すみれ
この記事は、宅配クック123の会報誌「あはは」に、専門家(管理栄養士)の視点から「栄養」について書いていただいている物です。
私たちの店舗では、埼玉県の朝霞市・和光市・新座市に配食サービス(宅配弁当)を提供しています。
地域の皆様の「健康寿命」を延ばすため、知識の面で、そしてサービス面でも何かしらのお手伝いが出来れば幸いです。
宅配クック123朝霞・和光店