2017年3月、厚生労働省は「地域高齢者等の健康支援を推進する配食事業の栄養管理に関するガイドライン」を公表しました。

なんとなく、聞いてはいるが、どういった内容なのかはあまり知らない。そういった方もいるのではないでしょうか?

そこで今回は、「配食事業の栄養管理に関するガイドライン」を分かりやすくまとめてみました。この記事を読むことで、大まかな内容がわかると思います。

現在、私どもの店舗でも、朝霞市・和光市・新座市で配食サービスを提供していますので、可能な事から1つ1つ取り組んでいきたいと考えています。

それでは、下記の順序に沿って、説明をして行きます。

【目次】

  1. ガイドラインの趣旨と背景
  2. 配食サービス事業者が理解しておくべき事柄
  3. 配食サービス事業者の栄養管理
  4. 利用者の状況把握
  5. まとめ

ガイドラインの趣旨と背景

現在の日本は諸外国と比較しても急速に高齢化が進んでいて、「医療・介護」にかかる財政は、かなり圧迫されています。

そういった背景から、「医療・介護」を「病院や施設」で行うものから、可能な限り住み慣れた「自宅」で行うことが出来るように、地域の「医療・介護・予防・住まい・生活支援」などを一体的に提供できる体制の構築を進めています。

このような体制を「地域包括ケアシステム」と言います。

加えて、「平均寿命」と「健康寿命」の乖離が大きい事も、財政を圧迫している一因と考え、「健康寿命」を延ばしていく事で「医療・介護費 増加」の低減を図っていこうとしています。

健康寿命を延ばすための取り組みの1つとして、自宅で生活をしていても、健康・栄養状態を適切に保つことができ、食べる楽しみも得られるような食環境が求められています。

こうした状況から、配食サービス事業者への期待が大きくなっており、配食事業に係る栄養管理・低栄養予防・フレイル予防に役立てる材料として、「地域高齢者等の健康支援を推進する配食事業の栄養管理に関するガイドライン」として定められました。

配食サービス事業者が理解しておくべき事柄

  1. 高齢者は歳と共に低栄養の割合が高くなり、低栄養は死亡や健康余命の短縮に繋がることが示されている。
  2. 高齢者は歳と共に食べる量が減り、種類も偏りがちになるので、食品接種の多様性を確保する事が重要。
  3. 下記のようなケースもあるので、食事に対して工夫を凝らす必要がある。
    • 高齢者は一度に多くの「量」を食べられない
    • 「かむ能力」が低下して、食べにくい食品がある。
    • 「薄味」になると箸が進まない。
    • 「食事療法」が必要とされている場合もある。
  4. 高齢者の中には買い物や調理が困難な人も多いので、配食サービスは日々の食事を支える重要な役割を担っている。
  5. 全ての食事を配食サービスで賄うのではなく、利用者は配食サービスを「教材」と捉え、配食以外の食事も出来るだけ自身で適切な物にしていく事が大切である。配食事業者は利用者のそういった取り組みに対しての支援が期待されている。

配食サービス事業者の栄養管理

献立

献立作成は「食事摂取基準」を参考にし、下記の点に留意して作成する。但し体格が大きく外れていたり、疾患がある場合は、各種治療ガイドラインの指針に沿って決定をする。

  1. 献立作成は管理栄養士か、栄養士が行う。
  2. 想定される利用者の身体状況・食の嗜好・摂取量などを統計資料などを参照の上把握する。
  3. 不足しがちな食品、積極的に摂るべき食品ををなるべく取り入れる。
  4. 栄養価・食品構成・調理法の献立作成基準を商品(食種)ごとに設定する。
  5. 利用者の身体状況・摂取状況を把握し、献立作成基準の見直しを適宜検討する。
  6. エネルギー・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量はバラつきが無く一定範囲内に収める。(±20%・塩分は○○未満と設定)
  7. 季節感を踏まえた、飽きの来ないメニューサイクルとする。

栄養調整食の対応

在宅医療・在宅介護の推進の流れの中、栄養調整食の取り扱いがあることが望ましい。エネルギー・たんぱく質・食塩相当量などを調整されたものが考えられる。

物性等調整食の対応

高齢者の中には嚥下機能の低下した者もいる為、「刻み食」「やわらか食」「ムース食」などの取り扱いがあることが望ましい。また、刻み処理は衛生リスクが高まる為、万全な衛生管理体制の下で取り扱う必要がある。

調理

調理は調理師・専門調理師が担当する事を検討する。

衛生管理

事業者は食品衛生法等の関係法令を遵守するとともに大量調理施設衛生管理マニュアルの趣旨を踏まえ、衛生管理の徹底を図ることが重要である。またHACCP(ハサップ)による衛生管理の導入に向けて留意する必要がある。

他方、配食事業者は食事を手渡した後、利用者に対して「保存法」や「消費期限内に摂取し終える事」などの周知徹底を図り、それがきちんと行われているか把握し、衛生管理の向上に取り組む。

その他

事業者は食中毒火災などで、配食サービスが提供できなかったときに備えて、他の事業者と代行契約を結ぶなどしておくのが望ましい。

利用者の状況把握

配食注文時のアセスメント(情報収集)

【対応体制】
注文時のアセスメント(情報収集)については、管理栄養士又は栄養士が担当することが望ましい。

【留意事項】
アセスメントの結果、食事の選択等の支援が事業者自らでは対応困難と判断した場合は、かかりつけ医療機関・ケアマネージャー・地域包括支援センター・自治体等への相談を利用者に提案する。

配食継続時のフォローアップ

【対応体制】
配食継続時のフォローアップについては、管理栄養士又は栄養士が担当することが望ましい。低栄養が疑われる人や在宅療養者等への対応については原則として管理栄養士が担当し、必要に応じ、利用者の了解を得てかかりつけ医等と連携する。

【留意事項】
サービス開始後、数週間以内に初回のフォローアップ、継続利用者は年に1~2回程度のフォローアップを行うことが望ましい。利用者には配食以外の食事も大切であることを伝えていくと良い。

配食継続時のフォローアップの結果、食事の選択等の支援が事業者自らでは対応困難と判断した場合は、かかりつけ医療機関・ケアマネージャー・地域包括支援センター・自治体等への相談を利用者に提案する。

確認項目注文時継続時
(初回)
継続時
(年1~2回)
居住形態
要介護認定
ADL・IADL
身長・体重(※1)・BMI
主な既往疾患・現疾患
食事療法の要否、内容、程度・服薬状況
摂食嚥下機能(咀嚼・歯・義歯)
食欲の程度、食事回数、量
食品摂取の多様性 ※2
食物アレルギー
買い物・調理の状況

※1 体重は過6か月の変化も確認する。
※2 主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1日何回しているかなど。

まとめ

住み慣れた地域で元気に過ごしていく為には、介護保険外サービスの有効活用はとても重要です。

そして栄養バランスのとれた食生活をおくっていく事は必要不可欠だと思います。

いろいろな事情で「栄養バランスのとれた食事」の準備が困難な方や、持病などで栄養制限がある方などが、多数おられますので、

今回示されたガイドラインに沿って、多くの配食サービス事業者が地域の方々の食生活に貢献していく事ができれば、高齢化が進む日本にとって、たいへん喜ばしい事だと思います。

ガイドラインの内容を、より詳しく知りたい方は、地域高齢者等の健康支援を推進する配食事業の栄養管理に関するガイドラインをご参照ください。


お知らせ

《宅配クック123》のお弁当は、国(厚生労働省)が初めて「配食サービス業者・市区町村等」に通知した、『配食ガイドライン』に基づいて、「たんぱく質量」が毎食1食あたり16g~24g摂取でき、しかも「食べ切れる量」でご提供いたします。(普通食)

私ども宅配クック123朝霞・和光店は、朝霞市・和光市・新座市を配達エリアとして、配食サービス(宅配弁当)を提供しています。

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