お医者さんからは、食事をしっかりと取り組んで下さいって言われてるんだけど、つい食べ過ぎちゃう。

甘いものも好きだから、なかなか予定通りにはいかないんだよね・・・。

特に痛みもないし、あまり真面目には取り組めていない。

こんな感じの方って、結構いらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、この記事の内容をご理解いただければ、「何故食事が大切なのか」が、よくわかります。

実際に私は朝霞市・和光市・新座市で配食サービスを提供していますが、しっかりと理解して、上手に取り組まれている方が多くいらっしゃいます。

「糖尿病とはどんなものなのか」、そして「食事はどのように取り組めばいいのか」を分かりやすくお伝えいたしますので、きっと今までよりも積極的に取り組めるようになると思います。

【目次】

  1. 糖尿病ってどんな病気?
  2. 糖尿病のタイプ
  3. 何で糖尿病になるの?
  4. 糖尿病が悪化すると、どうなるの?
  5. 糖尿病になったら、どうすればいいの?
  6. 食事療法の補助に配食サービスを使う
  7. まとめ

糖尿病ってどんな病気?

ブドウ糖は血液の中に存在しています。そしてブドウ糖は私たちが生きていくうえで必要なエネルギー源であり、車がガソリンで走るように、私たちはブドウ糖で動くことができるのです。

食事をすると血液中のブドウ糖が増えますが、健康な人は「すい臓」から「インスリン」が分泌されることで、ブドウ糖の数は正常な状態に戻ります。

しかし、糖尿病になると、この「インスリン」の分泌量が少なくなったり、働きが悪くなったりしてブドウ糖の数を減すことができなくなってしまいます。

ブドウ糖の数(血糖値)が多い状態を「高血糖」と言いますが、これが長く続くと、様々な病気を引き起こします。

糖尿病は自覚症状がほとんどない為、健康診断で「糖尿病」と言われて初めて知るといったケースが多く、糖尿病と言われても痛みもないので放置してしまう人も少なくありません。しかし、はっきりと自覚症状が出たときには、すでに「合併症」が進んでいるといったパターンが多いのも特徴としてあげられます。

糖尿病のタイプ

糖尿病は下記のように、大きく分けて4つのタイプに分類する事が出来ますが、日本では95%以上が「2型糖尿病」です。

1型糖尿病

1型糖尿病は「インスリン」を作っている「すい臓」の「β細胞」が壊れてしまうタイプです。

自分の体内でインスリンをつくりだすことができなかったり、ごくわずかしかつくれないので、体の外からのインスリン補給(インスリン注射)が絶対的に必要となります。

子どもの糖尿病の多くは1型糖尿病ですが、最近では、あらゆる年齢層に起こる可能性があるとされています。突然発症する傾向があります。

2型糖尿病

2型糖尿病は「すい臓」がつくる「インスリンの量が少ない」場合と、「インスリンの働きが悪い」場合、そしてそれらが混ざって発症するタイプです。

日本人の成人の糖尿病の約95%がこのタイプで、自覚症状がないため、会社などの健診でみつかるケースが少なくありません。

以前は、中高年の人に発症することがほとんどでしたが、食生活をはじめとするライフスタイルの欧米化により、今では若い人や子どもにも増えています。

発症に関係する危険因子は、「年齢、肥満、飲酒、喫煙、運動不足、遺伝、高血圧、ストレス」などです。「高血圧」の人は、血圧が正常な人に比べて糖尿病を合併する割合が高いことが報告されています。「脂質異常症(高脂血症)」に糖尿病を合併すると、「脳卒中、狭心症」や「心筋梗塞」などが起こるリスクが高まります。

その他特定の型

膵β細胞機能やインスリン作用にかかわる遺伝子に異常があるもの、ほかの疾患(内分泌疾患、膵外分泌疾患、肝疾患)や、ステロイドの服用などにともなって発症するものが該当します。

妊娠糖尿病

妊娠をきっかけに、血糖値が高くなるなどの糖尿病の症状があらわれるのが妊娠糖尿病です。しかし、妊娠前、すでに糖尿病と診断されている患者さんは妊娠糖尿病とはよびません。

何で糖尿病になるの?

アジアの人は欧米の人に比べて、「インスリン」の分泌量が少ないと言われていますが、現在の日本は食生活が欧米化してきているので、自動的にカロリーを取りすぎてしまう傾向にあります。

それに加えて運動不足が加わると、必要となるインスリンの数は、通常の数倍になりますので、少しの肥満でも糖尿病になってしまう事があるのです。

そのほか、ストレスも、糖尿病と大きくかかわっていると考えられています。

糖尿病の主な原因

  1. 食べ過ぎ(肥満・内臓脂肪)によりインスリンの働きが鈍くなり血糖値が下がらない。
  2. 運動不足により「糖」が消費されず血糖値が下がらない。
  3. ストレスにより血糖値を上昇させるホルモンが分泌される。
  4. 老化によりインスリンを分泌する能力自体(膵臓)が低下してくる。 

糖尿病が悪化すると、どうなるの?

糖尿病になり血糖値が高い状態が何年も続くと、血管を傷つけたり、血液をドロドロにしたりと、血管に負担をかけてしまいます。その結果、血管病となり、全身に正しく栄養の供給がされず、いろいろな臓器に障害を起こします。

これを糖尿病の慢性合併症といい、大きく分けると細い血管の合併症(細小血管症)と、太い血管の合併症(大血管症)の2つがあります。

細い血管の合併症(細小血管症)

細い血管は、もともと血管自体がもろく、影響が早いうちから出てしまう傾向にあります。次の3つの合併症は、糖尿病の三大合併症と言われています。

  1. 網膜症:視力の低下や失明を招く病気。
  2. 腎症:血液をろ過できなくなり、人工透析が必要になる。
  3. 神経症:壊疽(えそ)になり、足を切断することもある。

太い血管の合併症(大血管症)

血糖値が高い状態は、太い血管にも影響を与え、直接命に係わる病気を引き起こすこともあります。

  1. 脳梗塞:脳の血管が詰まり、麻痺や言語障害などが残る事もある。
  2. 心筋梗塞:心臓の血管が詰まり、心臓が止まる

糖尿病になったら、どうすればいいの?

「食事療法と運動療法」が糖尿病治療の基本になります。そして、「食事療法」・「運動療法」で血糖値を下げることができない場合に「薬物療法」を行います。

食事療法

食事療法は、糖尿病治療の基本です。考え方としては次の2点です。

  1. すい臓の負担を軽減して働きを回復させる。
  2. インスリン補給による血糖コントロールを行いやすくする。

これらの機能を回復するためには「タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラル」などの栄養素を、適切なカロリー内でバランスよくとることが大切になります。

この「適切なカロリー」は年齢・性別・体格・運動量によって違いますが、各自にあったエネルギー摂取量は医師が教えてくれます。

食事療法では食べてはいけないものはありませんが、指示されたエネルギー摂取量で各栄養素をバランスよく摂取する事が大切です。

1日のカロリーを、おおむね「炭水化物60%・タンパク質20%・脂質20%」といった具合でとるようにします。このような食事を「食事指示票」や「食品交換表」をもとに取り組みます。

運動療法

運動療法も糖尿病治療の基本となりますが、食事療法と同時進行で行うことが大切です。糖尿病(2型)の主な原因は「運動不足・肥満・食べ過ぎ」なので、運動をする事次の3点の改善を目指します。

  1. 運動で肥満を解消する。
  2. 筋肉の活動量が増える事でインスリンの働きが改善する。
  3. 血液中のブドウ糖が筋肉にとり込まれやすくなることで、ブドウ糖や脂肪酸の利用を促し、血糖値を下げる。

その他、運動する事で、筋肉の衰えの改善や、骨粗鬆症の予防、ストレス解消、高血圧の改善などいろいろな効果が望めます。糖尿病の方は有酸素運動が適しているとされていますので、ジョギング・ウオーキング・水泳・サイクリング・階段昇降などがあげられます。

例えば、ウォーキングの具体的な目安を上げると、「15~30分間のウォーキング」を「1日2回」、「週に3日以上」で行うのが望ましいとされています。

しかし、間違ったやり方で運動を行うと、思いがけない事故を引き起こすことがありますので、医師の指導に沿って行うことが大切です。

薬物療法

糖尿病治療の基本は、食事療法運動療法ですが、十分な効果が得られない場合に、薬物療法が補助的な役割を担います。

血糖コントロールを補助する糖尿病治療薬には、大きく分けて「経口血糖降下薬」と「インスリン注射」の2つがあります。食事療法・運動療法も継続して同時進行で行います。

食事療法の補助に配食サービスを使う

糖尿病治療について見てきましたが、人によっては「バランスのとれた食事を用意する事が難しい」といった状況もあると思います。

そういった場合、配食サービス」や「食材の宅配」などを活用する方法もあります。配食サービスは利用条件を満たしていれば、行政から費用の一部を負担してくれる場合もあります。食事療法は継続する事が何よりも重要ですので、上手にサービスを利用して取り組むことが良いと思います。

配食サービスの場合、自分の好きな献立で食べることができなかったり、「飽き」が出たりするといったデメリットも考えられますので、1日3回ある食事を全て配食サービスで賄うのではなく、半分は自分で「食事指示票」や「食品交換表」をもとに取り組んでみるといった工夫も必要です。

まとめ

日本の国民の6人に1人(約2000万人)が糖尿病の患者・予備軍と言われていて、私たちにとっては身近な病気です。

「糖尿病の主な原因」として先にも上げた通り、生活習慣に大きく影響されるため、「ぜいたく病」と言われることがあります。しかし、実際には「遺伝的要因」や「もともとの日本人の体質」「ストレス」などで糖尿病になってしまうケースも多く、わりと誰にでも起こりえる病気なのです。

糖尿病の克服には、「予防」と「早期診断」が、そして現在糖尿病の方は「治療の継続」が大切です。「食事療法」や「運動療法」はとても地味な取り組みですが、きちんと継続する事で合併症の進行を防ぐことができます。

この機会にしっかりと知識を吸収し、しっかり取り組んでいきましょう。