今回は、様々な出来事をきっかけに思いがけずなってしまう「寝たきり」についてお話しします。

【管理栄養士】横原 夢見

寝たきりになるきっかけ

「最近食欲がない・・・」そのような状態が数週間、数ヶ月と続いている方は要注意です。体重が減ってきているかもしれません。

食事の摂取量が減る、偏った食生活などによって、食事から摂取するたんぱく質の量が減って、体の筋肉量が減少している可能性があります。筋肉量の減少、筋力の低下は、転倒・骨折などの要因となります。転倒により、脚の太い骨が折れてしまい入院を余儀なくされる方は少なくありません。

また、少し体調を壊した、脱水による入院なども思いがけない寝たきりの原因になります。

寝たきりの原因となる転倒・骨折を防ぐためのお食事

まずは、1日3食食べるところから始めましょう。元々、朝食や昼食などを食べない方も、おにぎり一つやサンドイッチなど、簡単なもので結構です。

まずは食べる習慣をつけることが望ましいです。なぜなら食事回数が少なくなると、それだけ1日に摂取できる栄養量が減ってしまい、体重減少、転倒の原因になるからです。

次に、1回あたりの食事の内容を見直してみましょう。肉類や魚類、卵、大豆、大豆製品など、たんぱく質を多く含む食品は、身体の筋肉を構成するたんぱく質の原材料です。

よって、これらの食品を十分に摂取することで、転倒しやすくなる筋肉量の減少を防止できることにつながりますね。またおかずばかり食べずに、主食をしっかり食べることも重要です。

その他にも、副菜から野菜類、キノコ類、海藻類を摂取することで、これらの食品に含まれるビタミン類が、主食やタンパク質を多く含む食品を体に取り込む代謝の働きを促してくれます。主食、主菜、副菜を揃えて摂取できることが好ましいですね。

1日3回はどうしても食べるのが難しい、一回に食べられる量が多くない・・・。そのような場合は、食事と食事の間の時間に、「食べきれなかった食事」や「パンと牛乳」、「おにぎりと茶碗蒸し」などを捕食として摂取してみてはいかがでしょうか。

次回は、いつまでも元気に過ごせるように、低栄養の指標の一つである「サルコペニア」の予防についてお話しします。


この記事は、宅配クック123の会報誌「あはは」で、専門家(管理栄養士)の視点から「栄養」について書いていただいているモノです。

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