高齢者が主役のスポーツイベントに興味があるので、具体的にどのようなものがあるのか知りたいという人はいませんか?
この記事では、そんな人に知ってほしいねんりんピックについて詳しく解説します。
ねんりんピックとは?
ねんりんピックとは正式名称を全国健康福祉祭と言い、厚生労働省・開催地となる都道府県や政令指定都市・一般財団法人長寿社会開発センターが主催、スポーツ庁が共催となってスポーツや文化種目の交流大会や健康と福祉に関するイベントが行われます。
1988年10月30日~11月2日に第1回大会が兵庫県神戸市で行われたのを皮切りに毎年行われ(2020年は中止)、2023年は愛媛県、2024年は鳥取県で行われることが決定しているのです。
厚生労働省のホームページには過去の開催地一覧が掲載されているので、次はどこでねんりんピックが行われるのか予想してみたい人はのぞいてみるとよいでしょう。
また参加資格は特に設けられていませんが、主な参加者は60才以上の高齢者となっています。
ねんりんピック愛顔のえひめ2023について
2023年のねんりんピックは10月28日~31日まで愛媛県で開催されます。
すでに「第35回全国健康福祉祭えひめ大会 ねんりんピック愛顔のえひめ2023」という公式ホームページが開設され、トップページでは開催までの日数をカウントダウン方式で表示したり、「ねんりんを 重ねた愛顔(えがお) 伊予に咲く」という公式キャッチフレーズが記載されたりと盛り上げに一役買っているのです。
ねんりんピック愛顔のえひめ2023がどのような大会になるのか、その概要をご紹介します。
ねんりんピック愛顔のえひめ2023の目標
ねんりんピック愛顔のえひめ2023には4つの目標があるため、表にまとめてみました。
目標 | 概要 |
「健康長寿」を実感し、生涯現役につながる大会 | ・高齢者の方々が、人生100年時代と呼ばれる長寿社会を生き生きと「愛顔」で暮らしていけるよう健康や生きがいを実感できる大会とする |
地域や世代を超えたふれあいによる「地域共生社会」を実現する大会 | ・参加者と愛知県民の交流やさまざまな世代間交流を通じて「愛顔」が広がる地域共生社会の実現に向けた大会とする |
「えひめ国体・えひめ大会のレガシー」を継承する大会 | ・えひめ国体とえひめ大会での経験を活かし、生涯スポーツの推進に加えて県民が一丸となったおもてなしをし「愛顔」をつなげる |
「愛媛らしさ」があふれる大会 | ・全市町村で豊かな自然と多彩な文化・産業がある地域の魅力を感じてもらい、みんなが「愛顔」となって愛媛を体感できる大会にする |
地域共生社会とは人と人、人と資源が世代を超えてつながることで住民一人一人の暮らしと生きがい、地域を共に作っていく社会のことを指します。
地域共生社会においては人と人とのつながりそのものがセーフティネットであるという考え方を大切にしますが、ねんりんピック愛顔のえひめ2023においてこれから生まれる世代や地域を越えたさまざまな出会いが、地域共生社会を日本全国に広めるための土台になり、セーフティネットへとつながっていくのではないでしょうか。
ねんりんピック愛顔のえひめ2023のシンボルマークとマスコットキャラクター
ねんりんピック愛顔のえひめ2023では老人と若い人が仲良く共に生きていくことを表現したシンボルマークと、マスコットキャラクターの「みきゃん」が作られねんりんピックの開催を応援しています。
みきゃんは既にホームページ、ポスター、公式SNSなどに登場し広報キャラバン隊とともにねんりんピック愛顔のえひめ2023の広報活動に積極的に取り組んでいるのです。
みきゃんは通常愛媛県のホームページからダウンロードできる「使用許諾申請書」、使用方法がわかる企画書、申請者の概要がわかる書類を記載してねんりんピック愛顔のえひめ2023実行委員会事務局に送付することで無料使用できます。
参考:愛媛県「ねんりんピック愛顔のえひめ2023マスコット等の利用について」
ねんりんピック愛顔のえひめ2023のSNS
ねんりんピック愛顔のえひめ2023の最新情報は、Facebook、Twitter、Instagramの各公式アカウントから知ることができます。
どのSNSにおいても広報活動の予定の告知と内容報告が行われ、広報キャラバン隊とみきゃんが県内でイベントなどに参加して広報活動を行う様子をたくさんの画像とともに見ることができるのです。
ねんりんピックの開催種目
ねんりんピック愛顔のえひめ2023においては、愛媛県内の20市町で29種目が開催されます。
スポーツ交流大会
大会は3種類あり、スポーツ交流大会では10種目が開催され、勝敗や優劣より高齢者の方々が幅広く参加できることや楽しさに重点をおいています。
開催種目 | 開催地 | 備考 |
卓球 | 宇和島市 | ・使うボールやラケット、ネットの高さなどを工夫しより多くの人が卓球を楽しめるように日本卓球協会が考案したラージボール卓球を行う |
テニス | 松山市 | ・日本では明治時代から行われている |
ソフトテニス | 大洲市 | ・ゴム製の柔らかいボールを使用するテニスで日本独自のスポーツとして発達した |
ソフトボール | 今治市 | ・東京オリンピック2020の正式種目でもある |
ゲートボール | 東温市 | ・元々1947年に北海道で小中学生のために考案された |
ペタンク | 鬼北町 | ・省スペースで老若男女問わず楽しめる球技 |
ゴルフ | 松山市 | ・日本には1901年に伝わった |
マラソン | 松野町 | ・健康ブームの影響を受け年齢や性別を問わず広く親しまれている |
弓道 | 松山市 | ・日本古来の武道で2006年には国際弓道連盟が設立されたため現在では世界中の人に親しまれている |
剣道 | 松山市 | ・日本古来の武道で国際剣道連盟には59か国が加盟している |
ふれあいスポーツ交流大会
ふれあいスポーツ交流大会には15種目があり、開催県の特色を取り入れた種目が行われるのです。
開催種目 | 開催地 | 備考 |
ウォークラリー | 上島町 | ・日本で考案された野外レクリエーションで課題と時間の合計得点を競う |
グラウンド・ゴルフ | 久万高原町 | ・1982年に鳥取県で考案され地域のグラウンドで気軽にできることが名前の由来 |
ラグビーフットボール | 四国中央市 | ・ラグビーワールドカップ2019™では日本代表が初のベスト8に進出したため注目度が高い |
水泳 | 松山市 | ・競技スポーツとしても人気が高いが生涯スポーツとしても高い人気がある |
サッカー | 松山市・新居浜市・西条市 | ・世界で最も盛んなスポーツの1つで日本でも国民的人気を誇る |
ソフトバレーボール | 松山市 | ・大きく柔らかいゴム製のボールを使用するため子供から高齢者まで楽しめる |
サイクリング | 八幡浜市・伊方町 | ・観光と体力作りを兼ねているため幅広い世代に親しまれている |
太極拳 | 西条市 | ・中国の武術の一派で性別や年齢を問わずに楽しめる |
軟式野球 | 松山市・新居浜市・西予市・内子町 | ・ゴム製ボールを用いて行う野球で老若男女を問わず楽しめる |
バウンドテニス | 新居浜市 | ・コートがテニスコートの約1/6のスペースのため天気に左右されずに行える |
スポーツウエルネス吹矢 | 砥部町 | ・円形の的に1ラウンド5本の矢を吹き得点を競う |
ダンススポーツ | 今治市 | ・男女ペアで行う社交ダンス |
インディアカ | 伊予市 | ・羽根つきの専用ボールを手で打ちあうスポーツ |
カローリング | 八幡浜市 | ・氷上で行うカーリングを体育館などで楽しめるようにしたスポーツ |
バドミントン | 松山市 | ・正式な種目としてはねんりんピック初開催となる |
文化交流大会
文化交流大会は4種目があり、文化に関する種目を通じて高齢者の生きがいの高揚を図ることに重点を置いた大会です。
開催種目 | 開催地 | 備考 |
囲碁 | 松前町 | ・中国から伝来して以来日本でも親しまれ現在はインターネットを通じた大会も開催されている |
将棋 | 愛南町 | ・日本の伝統文化の1つで現在はインターネットを通じた大会も開催されている |
俳句 | 松山市 | ・日本の伝統文化の1つであり世界最短の詩と言われる |
健康マージャン | 四国中央市 | ・脳トレの1つとして高齢者を中心に人気が高い |
ねんりんピック愛顔のえひめ2023においては、愛媛県の全ての市町で何らかの種目が開催されるのが特徴的だと言えるでしょう。
参考:第35回全国健康福祉祭えひめ大会 ねんりんピック愛顔のえひめ2023公式ホームページ
ねんりんピックの予選について
ねんりんピックへの参加資格を得るための予選は、どのように行われているのでしょうか。
静岡県と静岡市の例を見てみましょう。
静岡県と静岡市では2022年3月25日に公益財団法人しずおか健康長寿財団のホームページで、ねんりんピック愛顔のえひめ2023の代表選考会を次のように行うと告知しました。
・静岡県代表は2022年9月~2023年3月に行う「第33回静岡県すこやか長寿祭スポーツ・文化交流大会」で選考する
・静岡市代表は2022年4月~2022年12月に行う「静岡市予選会」で選考する
そして2022年6月16日に各競技の予選大会日程を公表したのです。
このように各地方自治体によって方法や日程に違いはありますが、自分の住んでいる地域における予選に参加することがねんりんピックへの参加資格を得るための第一歩となります。
参考:公益財団法人しずおか健康長寿財団「静岡市ねんりんピック予選」
宅配クック123はフレイル予防のためにも運動が大切だと考えています
宅配クック123では、健康な状態から要介護へと移行する段階のフレイルを予防するためにも、高齢者の方には運動を心がけてほしいと考えています。
私たちが管理栄養士の監修のもと、どれだけ栄養バランスの整ったお弁当をお届けしたとしても、高齢者の方本人が全く身体を動かさなかったり、社会参加に消極的だったりするとフレイルを予防することはできません。
ねんりんピックに参加するほどではなくても、近所を散歩したり、ちょっとした運動を取り入れたりするだけでも
筋力の低下を防ぐことができます。
高齢者の方が健康に年齢を重ねるためにも、ぜひ周囲の人は本人が楽しめる運動をおすすめしてみてください。

まとめ
ねんりんピックとは正式名称を全国健康福祉祭と言い、厚生労働省・開催地となる都道府県や政令指定都市・一般財団法人長寿社会開発センターが主催、スポーツ庁が共催となってスポーツや文化種目の交流大会や健康と福祉に関するイベントが行われ、2023年は愛媛県で開催されます。
この記事も参考にして、ぜひ高齢者の方が生き生きと取り組めるスポーツを寄り添って探してみてください。