エネルギーとタンパク質を十分に確保することは、口の健康と重要な関係性にあります。いつまでも美味しく食事を食べ続けるために、歯や口の状態を正常に維持することも忘れないようにしましょう。

食事量の低下と口腔機能の関係

高齢になると、食欲がないという理由から食事量が減少し、健康を維持するのに必要な「エネルギー」や「たんぱく質」が不足した「低栄養」になるリスクが高くなります。

低栄養になると全身の筋力が低下し、食物を飲み込むために必要な口腔内の筋肉も減少してしまいます。

口腔内の筋肉が衰えてしまうと、食物を喉の奥まで適切に送り飲む動作が難しくなり、「嚥下障害」に陥ってしまいます。

食べ物が気管に入ってしまうことを「誤嚥」と言いますが、窒息だけではなく、食べ物と共に細菌が気管に侵入することで、「誤嚥性肺炎」を起こす恐れがあります。近年日本人の死因の上位に肺炎が上がっているほどです。

このように低栄養と口腔機能および全身状態の悪化は密接に関係しています。食事の内容ももちろん大事ですが、ご自身のお口で食べ物をきちんと噛み、飲み込める状態を維持することも、健康長寿には欠かせない要素です。

糖尿病と歯周病の関係

歯周病は成人が歯を失う最も多い原因です。40歳以上の半数に歯周病があり、年齢とともに増加する傾向にあります。

また、歯周病になると出血や膿を出している箇所から炎症物質が血管を経由して体内に放出されます。

炎症物質は体の中で血糖値を下げるために働いているインスリンの効きを悪くし、糖尿病の発症悪化につなげてしまうことが分かっているのです。

20本以上の歯があれば食品を噛むことが容易にできると言われています。

皆さんの歯は今何本ありますか?またお口の状態は良好に保たれていますか?義歯(入れ歯)は、お口に合っていますか?

元気な歯は、日々の手入れと定期的な歯科受診が大切です。楽しく充実した日々を送るためにも、お口の健康を意識してくださいね。

【管理栄養士】山口すみれ