介護の現場で働いていく中で介護の日というものがあることを知ったけれど、意味や具体的に何が行われる日なのかまではよくわからないという人も少なくないのではないでしょうか。

この記事では介護の日の意味から行われるイベントまで詳しくご紹介します。

介護の日とは?

介護の日とは、国民が高齢者や障がい者に対する介護について広く知り、それぞれの立場で関わってもらうことを目的に、重点的に啓発を行うための日として位置づけられ、2008年7月27日に行われた「福祉人材フォーラム」で厚生労働省より正式に発表されました。

介護の日の日付は2008年に厚生労働省が実施した意見募集で460件中269件と最も支持が多かった11月11日で、「いい日、いい日、毎日、あったか介護ありがとう」を念頭に、「いい日、いい日」にかけた語呂合わせが由来となっています。

参考:厚生労働省「報道発表資料2008年7月『介護の日』検討会」

介護の日に行われるイベントとは?

介護の日に行われるイベントには、どのようなものがあるのでしょうか。

3つご紹介します。

都道府県福祉人材センター・福祉人材バンクが情報提供する関連イベント

社会福祉協議会が運営する都道府県福祉人材センター・福祉人材バンクでは、介護業界の求人を紹介するだけではなく、介護業界で働きたい人たちに向けたさまざまな情報提供を行っていますが、全国で行われる介護の日のイベントについてもホームページに一覧表を掲示しています。

一覧表にはイベントが開催される都道府県、イベントの概要、開催期日、開催形式、会場、主催、問い合わせ先、URLが記載されているため、自分の住んでいる地域に近い場所で開催されるイベントをすぐに探すことができるのです。

紹介されているイベントは介護の仕事を探す人向けの内容が多いのですが、高校生向け、学生向け、介護業界へ再就職したい人向けなど多岐に渡っているため、ニーズに合ったイベントを選んで参加するとより介護業界で働くことについての理解を深めることができるのではないでしょうか。

参考:福祉のお仕事「11月11日は『介護の日』!各地のイベントにぜひご参加ください!」

公益社団法人日本介護福祉士会が行うイベント

公益社団法人日本介護福祉士会では、介護の日に毎年度各地でイベントを開催していますが、2022年は新型コロナウイルス感染症の影響があったにもかかわらず、48件のイベントを行いました。

イベントは講演会、福祉機器の展示、介護ロボットフォーラム、介護相談といった比較的専門性の高い内容となっているため、介護業界で働く人が参加するとより仕事の場で役立つ知識が得られるでしょう。

また介護相談も行っているため、現在進行形で介護について悩みを抱えている人は、参加することで解決策を見出すきっかけが生まれる可能性が高いと言えます。

参考:公益社団法人日本介護福祉士会「介護の日」

地方自治体が行うイベント

各地方自治体でも近年、介護の日には多数イベントを開催しています。

例えば三重県津市で行われた「みえ福祉・介護フェア2022」では会場での開催を2022年11月13日に行い、先行してWeb開催を2022年11月7日から行っていました。

会場での開催においては、「福祉×スポーツ」「福祉×テクノロジー」「福祉×健康」「福祉×専門店」「福祉×芸術」「福祉×学校」「福祉×技術」「福祉×エール」をテーマとした体験型のイベントが行われ、参加者が実際に見て体験することからより福祉について理解できるように配慮されていたのです。

一方Web開催では訪問した人が「福祉×技術」「福祉×働き方」「福祉×学校」「福祉×クイズ」をテーマに動画を視聴し、アンケートフォームから意見や感想を募る形でコミュニケーションを図りながらイベントが進められました。

このように地方自治体で行われる介護の日のイベントにおいては、地域の実情に即した形での情報発信が行われているため、地域で福祉に携わりたい人にとっては有意義な情報収集ができるでしょう。

参考:みえ介護・福祉フェア2022公式ホームページ

介護の日に行われるコンテストとは?

介護の日にはさまざまなコンテストも開催されますが、どのような内容なのでしょうか。

3つご紹介します。

川柳コンテスト

有料老人ホームやシニア向けマンションを運営するグッドタイムリビング株式会社では、介護の日に向けて2022年7月1日~2022年9月30日に介護にまつわる川柳を募集し、第1回「介護の日」川柳コンテストを開催しました。

1次審査はグッドタイムリビング株式会社で優秀賞11名を選出し、2次審査は優秀賞の中から入居者と社員による投票でGood Time大賞が1名選ばれたのです。

優秀賞とGood Time大賞を受賞した川柳は選評とともにホームページに掲載してありますが、どの川柳も介護の中で心動かされるシーンを短い言葉で印象深く表現しており、まだ介護に携わったことのない人でも「介護とはこのようなものではないか」とイメージしやすいものとなっています。

川柳が得意で、介護について広く知ってほしい人はぜひ次回の募集時に応募してみてください。

参考:グッドタイムリビング大和証券グループ「第一回『介護の日』川柳コンテスト」

介護作文・フォトコンテスト

公益社団法人全国老人福祉施設協議会では、高齢者の方々と介護従事者の方々とのつながりや絆を深めることを目的として、毎年「介護作文・フォトコンテスト」を実施しています。

募集部門は「作文・エッセイ部門」「フォト部門」「キャッチフレーズ部門」「手紙部門」の4つで2022年は7月15日から9月19日の敬老の日まで募集がかけられていました。

各部門別にテーマが設けられていますが、「介護現場や在宅介護のワンシーン」や「あなたにとっての介護」など、どれも介護に携わった経験のある人なら一度は考えてみたことのある内容となっていうので、介護の日に向けて伝えたいことを表現しやすいと言えるのではないでしょうか。

介護について一度深堀りして考えてみたい人におすすめのコンテストです。

参考:公益社団法人全国老人福祉施設協議会「第15回介護作文・フォトコンテスト」

介護エッセイコンテスト

栃木県では介護の日に合わせ、県民の介護に関する普及啓発を目的として介護エッセイコンテストを開催しました。

2022年8月1日~2022年9月30日まで「介護とわたし」というテーマでエッセイを募集し、11月11日に受賞作品を発表することとし、応募作品192作品の中から受賞作品が5つ選ばれたのです。

受賞者は介護の現場で働く人だけではなく、外国人技能実習生、専門学生、親の介護をしている人など幅広いため、さまざまな観点から介護というものを捉えてそれぞれのエッセイに仕上がっているのが特徴的だと言えるでしょう。

栃木県在住、在勤の人で、介護について読みやすいエッセイで語り掛けてみたい人は応募してみましょう。

参考:栃木県「介護エッセイコンテストの実施について」
参考:一般社団法人栃木県老人福祉施設協議会「11月11日『介護の日表彰式』を開催しました」

介護の現場で介護の日を活かした好事例

介護の日にはイベントやコンテストを通じて、さまざまな形で介護に関する啓蒙活動が行われていますが、介護の現場でもそれを行うことで、職員同士が介護についてあらためて考えるきっかけを作ることができます。

東京都と神奈川県に11の事業所を持ち、820名の職員が在籍する社会福祉法人カメリア会では、2022年11月11日の介護の日に合わせてエピソードコンテストを社会で開催しました。

社内全体で介護の素晴らしさや魅力を再発見するのを目的に、事業所内で起こった忘れられない介護体験を社内で募集した所、全部で15件の応募があったのです。

職員の投票によって7名の金賞・銀賞・銅賞受賞者が選ばれましたが、全ての応募作品がホームページに掲載されています。

コロナ禍における介護とは何か、新人職員の介護に対する想い、技能実習生が感じた日本での介護、利用者様が亡くなられた時の気持ちなど、どれも介護に深く携わっているからこそ経験できるエピソードばかりです。

エピソードコンテストを開催することで、職員の方々は普段忙しさに紛れて普段は向き合いにくい自分の介護に対するさまざまな想いに気づかされたことでしょう。

また、それを介護の日にホームページで共有することで、現在進行形で介護に取り組む人たちにも前向きな気持ちを伝えることができたのではないでしょうか。

介護の現場で介護の日を活かし、新たな気持ちで介護を行うきっかけを作った好事例だと言えるでしょう。

宅配クック123朝霞・和光店では介護についての最新情報を積極的に発信し続けます

宅配クック123朝霞・和光店では介護の日に限らず、介護についての最新情報を積極的に発信し続けています。

日本においては少子高齢化が進むにつれて、介護に関する学問、法律、ノウハウが加速度的に進化し続けていますが、これらの最新情報を仕事に活かし、情報発信を続けるのは配食サービスを利用してくださるお客様だけではなく、介護の現場で共に働き続ける方々にとっても大切なことだと考えているためです。

そしてまだ介護に携わっていない方々のためにも、いつか役に立つことを信じてこの発信は続けていきます。

介護食のプロとして、宅配クック123朝霞・和光店にお手伝いできることがあれば、ぜひご相談くださいませ。

宅配クック123資料請求ページ

まとめ

介護の日とは、国民が高齢者や障がい者に対する介護について広く知り、それぞれの立場で関わってもらうことを目的に、重点的に啓発を行うための日として位置づけられています。

この記事も参考にして、介護の日には介護に携わっている方もそうではない方も、一度介護というものに関してじっくりと考えてみてはいかがでしょうか。